貧乏も豊かさも一つの感情である。
この世界は二元性だから、常に両極の感情が同時に現れている。
だから、貧乏の感情を捨てて、豊かな感情だけを得ようとすると、豊かさも得られなくなる。
貧乏の感情を捨てた時に、豊かさの感情も捨てられるからだ。
この二元性の世界では、
憎しみの感情を捨てて、愛の感情だけを感じることは出来ないし、
苦しみの感情を捨てて、楽な感情だけを得ることは出来ない。
悲しみの感情を捨てて、喜びの感情だけを得ることは出来ない。
無能感の感情を捨てて、有能感の感情だけを得ることは出来ない。
二元性の世界では、
不安があるから安心を感じることが出来るし、
不和があるから調和を考え、
不満の感情を知って、満足の感情を知ることが出来る。
マイナスがあればプラスも現れ、
光があれば影が現れるように、
常に良い感情と、悪い感情が一緒に現れる。
良い自分がいれば、悪い自分がいる。
良い自分だけを手にし、悪い自分だけを捨てることは出来ない。
悪い自分を捨てると良い自分も捨てられる。
良いも悪いも、光も影も、マイナスもプラスも、
全てを受け入れた時に、自分を愛することが出来る。
自分の中の嫌いな部分も受け入れた時に、自分を丸ごと受け入れ、愛せる。
嫌いな感情を見ないフリをすると、その感情は無意識の領域に入っていく。
見たくない痛みや苦しみの感情を見ないフリをして、
無意識の中に捨てられてしまった沢山の感情達は、
無意識の中でそれぞれ人格を持ち始めて、
心の影として座り込み、何かある度に現れ、問題を起こす。
運命さえ左右される。
だから、嫌いな自分の感情が現れたら、それにスポットライトを当ててあげることだ。
その感情を認めて、愛してあげる作業が必要だ。
その作業は、毎日、舞瞬必要だ。
無意識の中に見捨てられた、痛みの感情達が、上がってくる度に、
その感情を丁寧に見てあげて、感じてあげることが、
自分と自分をつなぐ愛の道である。
自身の痛みの感情を、見捨てたままでは、本当の幸せは得られない。
自分が自身の感情をしっかり見て、認めてあげた時から、物質的にも精神的にも豊かになれる。
アルコールやタバコをやめられない人は、
やめられない自分の弱さを、見ないフリをしたり、何かしらの言い訳をするか、詰ったりしやすいが、
どんな自分でも、ただ判断なしで見てあげれば、いいのである。
今、アルコールを呑んで、タバコを吸っている自分を、判断なしでただ見つめてあげれば、
自然とやめられるようになる。
良し悪しの判断をしないで、ただありのままに見てあげることが大事である。
アルコールを呑んでいる自分や、タバコを吸っている自分自身を、自分がありのままに受け入れてあげれば、
アルコールやタバコを呑みたい感情が満足して、もう、欲しくなくなるからだ。
自分の中から現れる感情達は、自分の子供のように、自分に認めてもらいたがっているのだ。
両親や、配偶者や周りの人々から、愛されていても、
肝心な自分自身が自分を愛せないなら、
無意識の中に入って苦しむ感情達を癒すことは出来ない。
痛みの感情達は、いつまでも自分自身から、ありのままに愛される時を、待っているのだ。
この痛みや悲しみの感情を、ありのままに受け入れて、愛せた時に、誠の豊さにも恵まれるのだ。