憎しみの感情は、あなたの欲求が満たされなかった時に起こって来ます。
あなたがまだ子供の頃に、両親の愛が充分でない場合、両親への憎しみを感じたでしょう。
それは、あなたが愛されたいのに愛されないから、それが憎しみの感情となって現れたのです。
あなたが好きな恋人が、あなたを充分に愛してくれないと思った時に、憎しみを感じるのも、
もっと愛されたいあなたの欲求が満たされないから、憎しみが生まれるのです。
怒鳴る上司への憎しみや、古い昔の憎しみが忘れられずに、長く続く時にも、
あなたが今を楽しんでいたい欲求が壊されるから、憎しみが現れるのです。
パートナーがあなとの時間を創ってくれない時にも憎しみが現れます。
あなたがパートナーとの時間が欲しいと言う欲求があったのに、それが満たされないからです。
あなたがパートナーとの時間は、必要ないと思っていたなら、憎しみは現れないでしょう。
憎しみの感情には全て、
あなたの強い欲求が隠れています。
憎しみは、愛と理解が足りない為に起こると言いますが、
私達は、中々全ての人を理解するのは難しいのです。
ですから、憎しみや、何かしらの嫌な感情が起きて来た時は、
あなたが、期待していたものが、満たされなかった時に、現れるものですから、
あなた自身が、何に対して期待していたかを観察して、気づくことが出来るなら、
憎しみの感情は弱くなります。
そして、自分の気持に気づいた時に、相手の状況も理解出来てくるのです。
私達のあらゆる欲求は、自分でも気づかないでいる場合が多いのです。
自分の欲求に気づいてあげて、
その欲求を観察して観るなら、
その欲求を手放せます。
大して重要な問題ではない場合が殆どなのです。
それに気づけば、気持ちは明るくなります。
逆に、上がってくる憎しみの感情を、消そう、忘れよう、感じないようにしようと、頑張れば頑張るほど、憎しみの感情は強くなり、
しまいには、理由も分からないまま、憎しみだけが増して行くのです。
仏教では、人の全ての苦しみは、
欲や執着から生じると言います。
憎しみの感情が現れたら、あなたの中にある期待や、執着や、欲を観察して見るなら、
その時からあなたは、憎しみから解放されるかも知れません。
そして、自分の気持ちに気づいてあげるようにすれば、
人への愛や理解もしやすくなります。
自分自身を充分に理解出来れば、自分を愛せますし、
自分を理解し愛せるようになれば、
他人をも理解と愛で接することが出来るのです。